陳文文さんは霞海城隍廟の六代目管理人です。また、彼女の祖先は城隍爺を台湾に迎え入れた人物です。46坪というあまり広くない場所ですが、百年にわたって現地住民の信仰の中心となっています。
霞海城隍廟に関わる事務は、陳家の「家族事業」のようにみえますが、陳さんは自身のことを「試験を受けて入った」と形容します。彼女は美しい筆文字を頼りに、毎日「某某某多少元」の文字を書き写してきたことで、廟で居場所を見つけることができました。霞海城隍廟は建廟から170年以上経ちます。社会の変化においても信仰の力を絶やさないようにするためには、若い人の心に寄り添い、若い人が何を求めているのかを把握することが大切です。陳さんは大稲埕の廟を皮切りに、コミュニティと文化を融合させ、伝統的な風俗習慣と自分たちが暮らす大稲埕を多くの人々に知ってもらうことを願っています。
今年の街に溶け込む探求者では、陳さんの視点から大稲埕地区を眺めます。百年の歴史を有する建築物と現代的な文創ショップが融合したスタイル、そして新旧織りなすエネルギーを感じてください。